山上19℃、雨パラ降りでひんやり。…今日もホットメールの具合がよくない。むー。
 つづけてGLBT History Museum@SFのニューズレター(20120615付)よりレインボーフラッグの由来に関わる展示の案内(抜粋)。

On display June 18 through August 31, the rainbow flag exhibit is a small, focused display that showcases one of the treasures from the archives of the GLBT Historical Society: the Singer sewing machine that designer Gilbert Baker used to create the first two rainbow flags. Baker produced the flags for the 1978 Pride Parade in San Francisco -- the only Pride parade in which Harvey Milk participated during his brief term as California's first openly gay elected official. Also on display are photographs of the now-lost 1978 flags, as well as Baker's hand-dyed recreation of the original design.

6月18日から8月末までのレインボーフラッグの展示は小規模でテーマを絞ったものだが、そこではGLBT歴史協会のアーカイブズから貴重な品々のうちのひとつが出品される。それは、デザイナーのギルバート・ベイカーが初めてこの2枚の旗をつくった際に使ったシンガーミシンである。ベイカーがこの旗をつくったのは、1978年のサンフランシスコで開かれたプライド・パレードのためであった。そしてこれは、ゲイであることをオープンにして選挙され、カリフォルニア初の行政委員として活動したハーベイ・ミルクにとっては、短期間に終わったその任期中に参加した唯一のプライド・パレードであった。この他に今は失われてしまったこの1978年の旗の写真と、それからベイカーみずからが手染めしたオリジナルデザインの複製品が出品される。

…なんで性的マイノリティ(ひとまずここではゲイ)の人びとの旗がレインボーなのかというと、それはジュディ・ガーランドの歌った「虹の彼方に」に由来するらしいという話を前に読んだことがあるが、それはそれとして、それをつくるのにつかったシンガーミシンが残っているというのがなかなかなまなましい(ワザとひらがなつづきにしてみた)。
 Historical Society 歴史協会というのはアメリカやオーストラリアのものをよく聞き(イギリスにもあるかな)、数年前のアーカイブズ学会でもこれに関するご報告があったと思う(すぐ調べないのはものぐさゆえ)が、日本の郷土史(地方史)研究と比べると、純粋な(アヤしい修飾語)歴史探訪というよりも広い意味での公民権運動の一環のような印象がある。オーストラリアのPROVを整備していく過程でも当地の協会メンバーの活動が後押しになったようだし。…ただ、日本の郷土史研究を非政治的なものと見る見方自体が藤吉の偏見でないという保証はない。ので、あんまりはっきりしたことは言えない。
 本学に引きつけていうと、第二次大戦中の政府文部省による大学統合の動きの中で廃止される寸前までいった高野山大学を維持存続させるべく奮闘された当時の関係者のその奮闘についてお話として聞くことは時々あるが、それを伝える物証、例えば文部大臣への陳情書(の下書き)とか、そういうものが残っていて、これまた例えば松下講堂黎明館のショーケースなどに(複製が)展示されていたりするとおもしろいだろうと思うのだが、そういうものが活用できる状態になっていないのは惜しい。歴史や伝統は大事だが記録だの物証だのはダメという作風がこういうところにもあらわれているのかも知れない。…まあ、昔のことは言ったもん勝ちのところもあるからなあ、なんとも言えない。死人に口なし生きるが勝ちというのは、そういうことなのかもしれない。
 台風なう  警報なう  南海電車なう
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