寝るときはまぶたが引っつきそうに眠かったが朝の4時すぎに目が醒める(体内時計は朝11時くらい)。昨日の午後は片手に手提げ、片手にガラガラを持ってずっと歩きまわっていたので少々筋肉痛。ここの宿も館内禁煙のため玄関外にあるアディクションエリアへ。さっそく明るい。

 ラッキーなことに部屋はバスタブつき。お湯があんまり熱くならないのが残念だったが、さっぱりして朝ご飯をすませたら調査の予習を兼ねて街中偵察に出る。
 まずはちょいと離れたナショナルアーカイブズへ。プリントアウトしてきたグーグルマップではどうも要領を得ないので実際に行って確かめてみる。宿のおねいさんに聞くと近くまで行く地下鉄があるらしい。構内にあるコンビニでペラペラの切符を買って乗り込み、目当ての駅まで。郊外に出ると電車が地上に出る。乗ってきた電車をプラットフォームで見送る。前の方に乗っていたので撮影時にはかなりのスピード。駅の感じからキレイで気持ちのいい気候から、2年前ご学友をお訪ねしたサンフランシスコみたい。

 駅舎を出て地図とにらめっこしつつ通りの名前をチェック。が、どうも街路に表示されているのと地図のとが一致しない。むー。何人かに聞いてみるがだいたいナショナルアーカイブズがそんなに知られているとも思えない。ひとまずおのぼりさん丸出しで、この道は地図のここでいいんですか的なことを聞いていたらいかにも北欧な背の高いあんちゃんがどこ行くのと聞いてくれたので目的地を告げると、そっちの方へ仕事に行くところだから一緒に行ったげるよと。ラッキー。
 けっこうくねくねした細い道を通って大通りへ。そこからさらに細い道に入り直して目的地へ。リサーチャーなのと尋ねられたのでヒストリアンじゃないんだけどなどと歩きながら話していると、今はシステムデペロップメントの仕事をしている彼は、学生の時はソーシャル・アンソロポロジーを学んでいたそうだ。そこまで話が進んだところでカバンに入れてきた例の報告書を取り出してよかったら読んでみてと渡してみる。digital age が彼の琴線に触れた模様。しめしめ。などと話している間に、彼もアーカイブズそのものには行ったことがないらしくいくつかの建物をうろうろしたが、ようやく発見。前に立ってずいずい進んでいく彼に引っついて建物の中へ。スウェーデン語で受付のおばちゃんに通してくれて、そこで握手をして別れる(いててて)。ありがたいことだ。
 グーグルマップがあいまいなので事前に場所を確かめに、で、ここに目当ての担当者氏が執務していることを確かめに来ただけだから呼び出しは無用ですとお伝えし、エントランスに展示してある本などを眺める(文字だけだから全然わからない)。
 カフェテリアの場所を教えてもらい、いま来た道のりをチェック。けっこうウロウロしながらだったし、あんちゃんと話しながらだったから、きちんと覚えているかどうかかなり不安。人のいないベンディングマシンでコーヒーしつつ(おいしい)地図とにらめっこ。

 ちょっと記憶を身体化した方がいいという結論に落ち着き、いちど駅まで戻って再び歩いて戻ってくるという試みを決行することを決意。いけるかな。さっきあんちゃんに連れられて入った館の玄関。なかなか立派。

 いったん駅まで戻り(やっぱり少し迷った)、あらためて自分の足でナショナルアーカイブズに向かってみる。途中、目印になる銅像など。

 若干迷ってどっちに行くんだっけかと立ち止まることもあったが、ほぼ問題なくアーカイブズにたどり着きひと安心。安心すると空を見る余裕も出る。さっき連れられてきたときには気づかなかったが見上げると風になびく旗(ブサイクなライオンではありません)。空がホントにキレイ。…が、旗は撮りにくい。

 風にバタバタ鳴る旗を見ながらひと安心の一服。で、お腹空いてきた。ので、駅に戻る途中にあったスーパーでサンドイッチなど買い出し。それを持ってさらに駅寄りの公園のベンチでお昼ご飯。樹木が大きくて日陰が広い。日の当たる芝生も広い。芝生には水着姿で日光浴をするみなさん。その横を特に目をくれることもなく歩いて行くみなさん。ベンチの後ろにビキニのおねいさんがいる(ということを意識している)だけでそわそわするわたくしとは、どだい人間の出来が違うと申せましょう。

 サンドイッチでお腹をふくらましたらいったん地下鉄で街なかに戻る。駅の内装も楽しい。

 宿の最寄り駅を通り越して中央駅へ。明日のウプサラ行き電車(運行頻度、電車賃、乗り場など)の確認。ホームに上がる階段の下にそれぞれ改札があり、そのそばに券売機があり、そのそばにサポートのおにいさん、おねいさんが立ち働いている。お尋ねして心配なく十分な本数があることを確認。しめしめ。気をよくして再び地下鉄方面へ。途中、珍しい名前のカフェ。

 地下鉄で宿に戻って少し休憩。で、次はナショナルライブラリーへ。周囲は芝生の公園になっていて、こちらにも半裸のみなさんがひなたぼっこを楽しんでいる。のを横目に建物に入ると案内板。受付で旅行者だけど入れますかと尋ねると荷物をロッカーに入れてきてね、だけ。なんという…。

 リーディングルームを上から眺めるクセはメルボルンステイトライブラリー以来。

 リーディングルーム手前のホワイエにはたくさん各国の雑誌がそろえられている。こんなんも。ドイツの雑誌で昨年のブリスベン大会の記事も見られる。ドイツ語は読めないのでよくわからないが、研究者だけでなく実務家のみなさんもたくさん執筆しているようだ。

 こんな雑誌も。欧米ではジニアロジーというか家系調査が盛んとはアーカイブズがらみでよく言われることだが、言語の異なる似たような雑誌がたくさん。目の当たりにするとなかなか圧巻。

 アーカイブズとは関係ないがこんな論文の載ってる雑誌(Camera Obscura)を見つけた。誰かやんないかなと思っていたが、もうやってる人があるですなあ。日本のポルノ映画における団地妻イメージについて。この左の写真は違うが、若松孝二監督の作品も紹介されている。UCLAの人やって。…知り合いかな。

 調べてるとキリがなくとても半日ではフォローしきれないが、実際いくつか手にとって雑誌を確認できたのはよかった。5時前におにいさんがガランガランの鐘(昔の日本の学校の時鈴みたいなの)を持って館内を回り始め、うしろ髪ひかれつつ退出。なかなかの収穫。
 で、宿に戻ったら現地時間の8時すぎにはとっとと寝る。窓を開けていても寒くない。快適。
レイバンとは光線禁止の謂であったか…。
募集中だそうです。…いつの間にか取扱い停止になっている。
 今日のAQI
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