昨日までしっかり予習したところでいよいよ今日はご学友のいるSFSUへ。MUNIと呼ばれる地下鉄に乗り込む(街なかを出ると路面電車になったりただの電車になったり…京阪みたい)。

 大学の正門前が駅になっており(駒場東大前みたい)便利。で、天気もいいし正門前のスタバエリアでコーヒーをしつつご学友の登場を待つ。

 ぶじ出迎えを受け、関連施設のオーバービューをしながら目当ての部屋へ。途中、間もなく竣工の図書館。完成したらDIVAチームはこちらに拠点を構える予定だそうな。

 授業に向かうご学友と別れ、DIVAのテクニカルスタッフから最近の取組みについてお話を伺う。なんでもかんでもデジタル化してるわけではないという点は先のご学友の指摘と同じ。で、デジタル化を待つ大量のフィルムその他のみなさん。アーカイブに加える素材の選別、素材保有者との交渉など興味深いお話を色々伺うことができた。

 その後テクニカルスタッフに引率され、ご学友の担当授業の終了時間を見計らって教室へ(研究室を見せてほしいと頼んでみたが、散らかってるからダメと断られてしまった)。そこで合流しMUNIに乗って再びカストロ通りへ。昼食ののちミュージアムでキュレーター氏のお迎えを受ける。展示物もキャプションもしっかり予習しておいたつもりだが、一つひとつの展示についてあらためて説明してもらうと展示物の背景がしっかりと立ち上がってくる。何ごとにつけ先達はあらまほしきことと言うべし。たっぷり2時間、個人的(性的)志向と社会的道徳、法的規制の関係についてサンフランシスコを舞台に展開されたあれやこれやについてお話を伺うことができた。消化不良寸前の満腹状態。…アメリカで短期で教えてみるってのも面白いかも。
 訪問終了後は昨日と同様MUNIで宿舎最寄りの駅まで。近くにキース・ヘリングの遺作を展示している教会があるとのことでそこへ少し寄り道。たしかにキース・ヘリングの作品があった。で、飾ってあったのがこういう場所。

 宿舎に戻り少し休憩したあと、午後の授業を終えたご学友の引率で晩ご飯に。マイノリティのアーカイブズ、マジョリティのアーカイブズ、アーカイブズとナショナリズム、パブリックにシェアされるべきメモリーなど(またカタカナばかりでイカン)、あれこれについて情報交換。日本ではナショナルアーカイブズがナショナリズムをプロモートすることがあるのかと尋ねられるが、そもそも日本のナショナルアーカイブズにはそこまでの政治的プレゼンスは今のところない、というような話をする。
 さんざん食ってくっちゃべって宿に戻る。味も濃くなく量もほどほど、いいお店を選んでくれたご学友に感謝。で、部屋でテレビをつけながら復習をしていると妙なニュースが。大統領選の候補らしき人物が演説をするのにレーガン図書館を会場にするとのこと。何を話すのかまでわからなかったが、多分こういう選挙がらみ、あるいは法案がらみのイベントも、大統領図書館の重要な役割なのに違いない(ちなみにテレビはLG製)。

 2008年6月以来の再会だったが、しょっぱなから突っ込んだ話もでき、実入りの多い訪問になった。これをどうかたちにするかは、やっぱり帰国してからの宿題である。
 北米大陸の天気なう