山上5℃、風が強く冷たい晴れ。X線に透過してもらうべく出校。
 GLBT History Museum の企画展 "Life & Death in Black & White: AIDS Direct Action in San Francisco, 1985-1990"の展示作品4枚目。
Title: Protesters Chanting “Shame” During an Unidentified ACT UP/San Francisco Demonstration (circa 1990) Copyright (C) 1990 Jane Philomen Cleland.

 この写真にというわけではなく企画展全体の案内には次のようなくだりがある。

The activists who took part in the direct actions portrayed in this exhibition were not anonymous and unknown; they proudly protested in public, most often as part of networks of organizational and personal support. Wherever possible, we have acknowledged their engagement by providing their names. We welcome assistance in documenting the individuals visible in the photographs on display who remain unidentified. Contact curator.

こうした直接行動に参加し今回展示された写真に写っている活動家たちは匿名でも無名でもない。これらの人びとは臆することなく公的な場で抗議の意を表明したのであり、それは多くのばあい組織的または私的な支援ネットワークのひとりとしてであった。可能なところにはすべて彼ら/彼女らの名前を明記したうえでその活動について述べた。展示されている写真に写っていて、かつ特定されていない人物についての情報提供は、キュレイターまでお願いしたい。

 もう何年も前のことになるが、日本アーカイブズ学会のプログラムで特別報告があり、軍事政権下の韓国で民主化運動に携わり「国賊」的扱いを受けてきた人びとの名誉回復をはかる資料館ができたという当の資料館スタッフ氏の話を聞き、質疑応答の時間に「時代が変わったとはいえ「非国民」扱いされた過去を今さら掘り返してほしくないというような声は当事者から出ないのか」という(ひょっとしたらマヌケかもしれない)質問をしたところ「当時の政府による扱いはともかく多くの人は自分の行動に誇りを持っており、隠しておきたいという気持ちはないようだ」という返答をもらい、へへーと思った覚えがあるが、上の呼びかけ文を読みながらそのことをなんとなく思い出した。