いよいよセッション当日。とはいえ特にもはや打つべき手もなくいつも通り淡々と朝ご飯。部屋に戻って会場での配布物をリュックに詰め今日はちょっと重めの荷物。午前中にざっと信仰の…もとい…進行のおさらいをしてお昼過ぎ早々に宿を出発。午後イチの部で開かれているセッションのひとつを覗いてみる。部屋に入ってみたら、まだランチをしている(あるいは帰途についてしまった)参加者が多いのか閑散とした室内。よくよく様子を見ていると司会者1名、報告者3名(うちインドの学生さんが2人、もう1名はワタオニのフィンランド人@メディア学)、それから藤吉の計5名(途中で数名の追加参加あり)。やっぱり他人のやるセッションにまで顔を出す余裕はなかなか持てないのかも知れない。報告を聞いている間に事前に連絡を取りあっていたインド人報告者と合流。報告の2本目がすんだところで中庭に出てあれこれ情報交換。そうこうするうちに他の報告者も着々と合流。集まって座っておしゃべりしているのに後ろ髪を引かれつつ一足お先にセッション会場となる部屋に出向き、ひとつ前のセッションで様子をうかがう。ちょうどオーストラリアへのマケドニア移民の話をしていて興味深く拝聴(聞き取りやすい英語だとありがたい)。危惧していた時間延長もなく終了し、予定どおりの時間に開始することができる。配布物をセッティングしたり会場備えつけのパソコンにスライドファイルをコピーしたり、屋外へ一服に行ったりして開始時間を待つ。
 セッションぶじ終了。というか、めちゃおもしろいものになった。報告者同士で盛り上がる部分もないではなかったが、まあよしとしよう。質疑の口火を切って下さった神戸大のHさんにも感謝。ローマ大の偉い先生からお誉めの言葉をいただきほくほく。気をよくしてこれから晩ご飯!
 …そうは簡単に問屋が卸さない。ホテルに戻ったタクシーの中で支払いをしようと財布を膝の上にのせてお札を数えていたところ、何かの加減で財布が滑り落ち、景気のいい音を立てて小銭を車内にぶちまける。支払いをすませておもむろに足許を見るとさっぱり何もない。あれ、お札数えてる最中にドアマンのあんちゃんが拾ってくれたのかしらとか都合のいい勘違いをしてタクシーを降り、改めて確認したところ同乗の2人は何も知らないと。ちょっとアセる。財布の中にスーツケースの鍵も入れてあったんだけどなー。小銭はしょうがないとして鍵がないのは困るなー、などと思案しているうちにそういや領収書をもらったことを思い出す。で、それを持ってフロントで相談したらタクシー会社に電話をかけ、該当タクシーを突き止めて連絡をとってくれる。小一時間ほどロビーのカフェでお茶しつつ待っているとフロントマンからお声がかかり、ぶじ小銭と鍵どちらも見つかった。聞けばドアポケットにごっそり落ちていたそうだ。ふだん車に乗らない藤吉には思いつかない場所だった。こういう時にはチップで感謝の意を表すのも悪くない。晴れ晴れして同宿組3名で晩ご飯。あとは寝て朝食して飛行機に乗るだけ。毎度のことながら終わってみればいい滞在だった。今回のセッションをもとにした報告書は夏の終わり頃に出る(出す)予定。今から仕上がりが楽しみ。セッション終了後、静かになった部屋で記念写真。…関係者の了解を得ていないので小さくしています。

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