同宿組で昨日と同じく一緒に宿で朝ご飯(今朝はなんだか観光客らしき年配の日本人が多い)。その後それぞれの予定に沿って解散。藤吉は会場に向かい午前中のセッションの見学へ。出発前の車の待ち時間、宿のゲート付近で撮った朝の風景。もうけぶっている。舗装されていない歩道などからまきあげられる細かい砂と、自動車の排気ガスと思われる。鼻の中も黒くなろうというもの。…デリーは歩くのに不向きな街、なのではなく、車屋さんを使う側の人々のために設計された(ところに勝手に足しか足のない人間が住み着いてしまった)街、と考えた方がいいのかもしれない。

 会場に到着してまず午前中は空き部屋になっているセッション会場を下見。前回と比べるとずいぶん広い。が、セッションそのものは期間中最終日の最後の時間。おそらく今夜のコングレスディナーがすむと翌朝には帰国し始める参加者もあるのではないか。…1列に1人ずつくらい座ってもらえたらいいかな。

 スライドも配付資料もなく、報告者は壇上でひたすら原稿を読み上げるのみ。これはなかなかつらい。が、今回は3名(それぞれインド、アメリカ、インドの機関に所属)のうち最後のインド人の報告が一番聞きやすかった。そういうこともある。…自分がどのくらい世俗化されているかを自分で判断することはなかなかむずかしいようだ。自分がどのくらい信仰に篤いかを自分で判断することもまたおそらく。
 セッション終了後、会場からインド門のそばにある現代ミュージアムへ。「イラストレイテッド・ロンドン・ニュース」の原画のような、非常に細密なタッチでデリーの街を俯瞰した様子、イギリスのつくった建物などを描いた大判の絵、建築物の巨大な設計図、当時のさまざまな階層・職業のインド人を撮影した写真など、たっぷり3時間かけて見学。足くたくた。帰りがけに寄ったミュージアムショップは角の崩れた封筒に入って折り目の入ってしまった絵はがきや色の褪せたポスターがある程度。…スミソニアンと比べちゃいけないが、そこまで手が回らないんだろうなあ。建物を出ると大きなアイキャッチが張られていることに気づいた。

 ミュージアムから宿に戻ってしばらく休憩。昼食をしていなかったのでロビーのカフェでコーヒーとベジキッシュ。軽めの食事にするとお腹の調子もいい。部屋にいるあいだ、日本では宣伝だけで観たいなあと思っていたBBCMixed Britainniaのシリーズの1本を見ることができた。ラッキー。休憩でさっぱりした晩にはコングレスディナーに参加すべく同宿組そろって会場へ。しばらくは日本語で話しているが、ちょっとずつ英語にシフト。適当に人をつかまえては持ち込んだプロシーディングズを配りセッションの宣伝に努める。うろちょろしていたらスペインからの報告者を発見。無事の邂逅を喜ぶ。で、お腹いっぱいちょっと手前になったところで宿に戻ってとっとと寝る!
アジア南方の天気なう