ということで「明日」が来た。今日は大阪の街なかで全史料協近畿部会の例会。あらかじめ印刷しておいた配付資料を忘れたことに気づき、出かけて百歩ほど歩いたところで引き返したため会場への到着がぎりぎりになってしまった。フォローして下さった福井のYさん、和歌山のHさんに感謝。
 もちろん被災直後は、というより自然災害の予測される時点では人命第一でいかなければならないし、一時的状況が落ち着いた後も被災者の心身の健康が第一でなければならないと思うが、それにしても、仮設住宅暮らしを強いられる人々の多くが一時帰宅の機会などに位牌やアルバムなど「腹のタシにならぬもの」をさがしだし、大切に手許に置こうとしていたということが何度でも思い返されてよい。
 重要なのはそのような個人的な「思い出の品」だけではない。公文書といえば人々の日々の生活にはとんと縁のないもののように聞こえてしまうが、たとえば古い地籍図だけでなく、小中など公立学校の記録、あるいは戸籍など、人々の生きた証でもあるようなものが(まあそれを「人々がお上に管理されていた証」と呼びたい人もいることは認めるとして)水浸しのままカビを蓄え、ページが貼りつき、インクをにじませるにまかせたままになっているといった状況が起こらないよう、普段からレスキューの体制を整えておく必要があることに、あらためて気づかされるご報告であった。
 で、時間の許すまで報告者を主賓に懇親会。2日連続でアルコールを摂取するなどという事態はたいそう久しぶりであった。街なかもずいぶん涼しくなってきた。気持ちよく酔っぱらい、これで電車に乗らず歩いて帰れれば言うことなしであるが、そうもいかず。