お呼ばれ中の和歌山大学観光学部集中講義2日目。まるで昨日の話が伏線ででもあったかのように、今日は午前中の講義で藻谷浩介@『デフレの正体』氏がゲストスピーカとしてご登壇。前日の内容を踏まえつつ受講者諸君にもしゃべらせつつ、闊達なかけあい。みっちりお昼ちょい過ぎまでノンストップの特別セッションを終え、「これから大阪のテレビ局へ行くので夕方に時間があったら見て下さい」と言い残し颯爽と退場。今回は和大諸君のための授業なのでひっそりしていたが、機会をいただき門前町商店街の振興にからめ日本におけるコモンズの可能性について少しお尋ね。土地所有への執着は日本古来の宿痾であり、これが土地活用を妨げているとも言えるが、空き家を貸家として活用する実践がうまくまわりつつある地域がないではないとのこと。
 楽しく話してるおしゃべりがハタで聞いてて楽しいというのはいいことである。関係者によると、山田さんがレクチャーに赴かれる大学は日本全国に数あれど、きちんと単位認定できる授業を設置しているのは(今のところ)和歌山大学観光学部だけなんだそうな。もちろん、早けりゃいいというものではないが、打つべき手をちゃんと打つと学生諸君にもプラスになるというのは大事である。

 人口とまちづくりの関係について藤吉が初めて考えたのは、たぶん現福岡大学で教えてらっしゃる木下敏之さんのご講演の時だったんじゃないかと思う。こういう視点の重要性を今回あらためて確認。
 午後の集中講義後、控え室に移動して数名の学生さんも交え藻谷さんご出演の夕方ニュース番組を見る。あれこれ囃したてつつ見た後は学生さんの車に便乗し街中へ移動、講師および和大スタッフと共に今回の集中講義参加者の懇親会という名の謀議。台風雲の切れ端にも見える秋の雲。

 しゃべってるうちに、数年前皆既日食調査でお邪魔した奄美大島の関係者がいたりしてびっくり。みなさんなかなか野心的で頼もしい。それぞれの個性と場の雰囲気がいい感じに環流している。すべてのみなさんとめいっぱい話すというわけにはいかなかったが、地域の財産を地域で認識するということについて、今後もひきつづき考えていくことで一致する。
…さすが夏のさなかに同じジーパンを何日もはき続けていると最初はほんのり潮の香りだったのが段々キツくなってきて、しまいにはビニール袋に入れて炎天下の車の中に半日放置したフナムシのようなニオイに。オヤジである。気づかれていなければ幸いというべし。
 台風なう   オセアニアの天気なう