メールマガジン「夕張希望の杜の毎日」発行人の木下敏之さんが長崎の小値賀(おぢか)島に滞在中のことを2月中旬のメルマガに書かれていて、それがなかなか。アレックス・カーという名前とか「高齢化による、観光客の受け入れ体制の弱体化」という指摘とか、なんだか響いてくるものがある。ので、以下に抜粋してご紹介。『地元学をはじめよう』の指摘するとおり、「ないものねだり」ではなく「あるものさがし」の重要性に、やはり気づかないといけないようだ。
■ここから引用

 さて、今週、私は長崎県五島列島にある小値賀島に行ってきました。
http://nozakijima.jp/
 アレックス・カーさんが絶賛した島だけあって非常に面白い島でした。
 江戸時代に建てられた家に住んでいる人がたくさんいます。迷路のような狭い路地という漁師町の独特の景観もありました。
 島の方は、「うちの島は遠いですから」と「遠い、遠い」を繰り返されていたのですが、行ってみると佐世保の港から高速船で90分と近いのです。
 人口の減少に苦しまれている町ですが、アイランドツーリズムに力を入れておられます。遣唐使船が風待ちをした港で古い歴史もあり、お奨めの島です。
 でも、ゆっくり取り組んでいると、高齢化による、観光客の受け入れ体制の弱体化が進みます。この島も、夕張同様、時間との勝負のようです。
 五島列島小値賀島には二泊三日滞在しましたが、面白い島でした。その中の一つをご紹介します。
 私のお世話をしていただいた小値賀町議会の横山議長の家業は印刷屋さんでした。「面白いものがありますから。」と言われて入ってみると、壁一面に昔ながらの活版の活字が並んでいます。中には、木製のものもありました。
 まさに、グーテンベルグの世界です。
 100年以上前のものだそうですが、最近では、活版印刷で印刷して欲しいとの注文が来るそうです.。
 活版印刷で印刷すると、インク部分がほんの少し盛り上がり、どことなく手作りの感じがします。この風合いを好む人が増えてきているのだそうです。
 島から都会への宅急便料金は、九州本島の都市と同じです。役場のある集落には光ファイバーも来ています。ネットで売れば、島のハンディなど、どこにもありません。むしろ日本でもほとんど見かけない100年前の活版があります。全国相手にネットで活版印刷した名刺やカードを売りまくり、島の人たちの見本となることを期待しています。

■ここまで引用