昨日まで街を歩いていて目に飛び込んできた大看板にしばし立ち尽くし、むかーしのことがフラッシュバック。今はどうか知らないが藤吉が学生をしていた1980年代前後の大学祭には「恋人紹介」なる看板の出店が結構あって、要は(主として女性の)顔写真と共にどのへんに住んでるか、どんな趣味か(あとスリーサイズとか)などのプロフィールが書き込まれたカードをテント店舗内に並べておき、気に入った情報があればそれを(主として男性の)客が購入するというもの。なかには「いつでもどこでも下宿生」なんていうキャッチを貼りだしてる店もありプロの介在があるのではないかなどとも言われていた。ミスコンへの抗議行動も盛んで、例の「性の商品化」を云々する議論も(多分)盛んだった。自分の手持ちの何か(時間であれ特技であれ)を売りに出すことが働くということであるのなら、商品化それ自体を否定するという気にはなれず、だとすると、なぜ特に性は商品化を否定されなければならないかみたいな話を、議論というよりはほとんど茶飲み話のような感じで延々しゃべっていたのが思い出される(魂まで売り渡してる背広な奴らよりマシなんじゃないかなんて発言は、まあ若気の至りでございます)。
 いっそ何か、カウンターかパロディになるような店を出して、ついでにしっかり稼いじゃったらどうかみたいなことを思いつき、ちょうどその頃「ファッションなんとか」みたいな名称がはやりのようだったので、学祭でやっても無難そうなあたりで「ファッションひざまくら」てのをやってみるのはどうかなんてことを言っていた。30分1000円、耳かきつき1500円、耳かき後のふーふーもついて2000円。あのとき実現することは結局なかったが、あれからかれこれ25年ほど、ホントにやってるところがあるとは。すこぶる主観的に感動的。

…人間を食い物にする食い物屋など滅びてしまえ、とも思うが、どうやらそういうのがトレンド(のひとつ)であるらしい美味し国。
 peculiar という単語に出くわすと、「カッコーの巣の上で」という映画の一シーンが勝手に脳内にやってくる…。
 
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