政治のことをぐちゃぐちゃ考えなくてもすむようにあれこれぐちゃぐちゃ考えるって、なんかヘンと思うわ。いつか戦いに駆り出されなくてもすむようにいま戦わなきゃとか。マッチポンプじゃないのか。… ETERNAL VIGILANCE IS THE PRICE OF LIBERTY とはそのことであるか。名君の庇護のもと鼓腹撃壌に興じるというのが夢以上のものではないと知るのは、否応なく大事である。
 雑誌のついでに古い本も読み中。

……母子保健法一四条では、妊産婦の栄養改善指導の一環として、栄養強化のため必要な食品を無償で給付する(ただし、低所得者階層――生活保護世帯、市町村民税非課税世帯・市町村民税均等割課税世帯のみ)ことが定められています。支給栄養食品は一人一日当り牛乳一本(一八〇cc)でこの支給がむずかしいときは別に定める乳製品を支給されることになり、この給付申請は居住地の市町村長を通じて関係書類を提出することになっています。(p. 131)

…てなことが書いてあるのは、嶋津千利世(編)『働く婦人と母性保護』労旬新書(1973)。古い本ではあるがすでに大阪万博から3年たち、東京オリンピックからも10年ちかく経っている(加えて言えば札幌オリンピックの翌年)。その時期に瓶1本分の牛乳が「支給栄養食品」として(特定階層のみ対象とはいえ)配布されていたというのは少々驚き。今はどうなのかな(というのは思うだけにとどめておく)。今アタリマエのことが、いつごろまでアタリマエではなかったのかを知っておくのは存外重要である。もちろん、そのアタリマエについて「誰にとって」をはさみこむこともまた。
 年内に2本。がんばる(つもり)。