テレビでは十津川村の台風被害が大きく報道されているが、もちっと高野山に近い奈良県野迫川(のせがわ)村もえらいことになっているようだ。テレビに出ないことは認識しないというのはヤバイことであるとあらためて反省。以下、許可を得て知人のメールを転載。…どの地区も、一日も早い復旧をお祈りいたします。

 さて、当村は9/3までは通常の警戒態勢でしたが、4日になって一変してしまいました。
 朝から高野龍神スカイライン主要地方道高野天川線が通行止めとなり、通勤は迂回を余儀なくさせられました。停電もこのとき発生。
 9時台にまず檜股集落の上流1kmで崩壊が起き河道閉塞が発生、水が見る見るたまっていきました。
 10時には北股の集落ど真ん中で土石流が発生、村民多数がその瞬間を目撃、命からがら逃げられたようです。
 以降、村道・林道寸断による孤立化、村外脱出する為の道路も寸断、村全体が孤立しました。全村で避難勧告、各地に避難所を開設しました。
 5日には、関西電力が電源車を持ち込んで役場の地区が停電仮復旧、電話は幸いNTTが電線切れずに通話可能だったので問い合わせ殺到でした。衛星携帯は普段4台にドコモより「十津川へ入れないため先に」6台貸与いただきました。
 その後、停電は徐々に仮復旧、昨日には全集落完了。電話も完了です。テレビはすべてケーブルテレビのため、6日に一部復旧、昨日に全部復旧でした。
 しかし、檜股は水位も低下し土石流による集落消滅の危険はなくなりましたが、北股は今も立ち入り禁止、そして学校グランドに亀裂、ということで立里も立ち入り禁止になっております。これらの避難は長期化が必至です。
 九死に一生を得、怪我人が居ないので全く報道には出ませんが、当村も大変な状況でありますことを今頃になってですがお伝えいたします。
 画像は、一部プリントしたのを撮影しております。
 隣の大塔(現五條市)・十津川・天川・本宮・熊野川など、熊野川流域は何処も死者・行方不明者を伴い、今も捜索活動が続けられています。しかし、直接往来できません。当村上空を、輸送ヘリコプターがたくさん飛んでいます。知った方のお名前も見受けます。熊野古道のイベントも当然全キャンセルです。一刻も早い、不明者の発見と復興を現地より祈念します。

■檜股、河道閉塞
檜股、河道閉塞
■大塔中原、県道崩落
大塔中原、県道崩落
■北股、教員住宅
北股、教員住宅
■北股、河道閉塞
北股、河道閉塞
■北股、車庫壊滅
北股、車庫壊滅
■北股集落下流より
北股集落下流より
■北股集落内
北股集落内
■北股遠景タイノ原
北股遠景タイノ原
■増水上垣内
9/3増水上垣内