本学の集中講義にも来て下さったことのある色平哲郎医師がNHKの「視点・論点」という番組に出演され、国民皆保険制度をめぐる諸課題についてコメントされました。大事なことを、コンパクトに、かつ周辺事項にも目配りしつつ話すという芸当はなかなか。YouTubeにも早速アップされています。よろしければ10分間のおつきあいを。→こちら
 アメリ国務省の人身売買監視対策室というところが先月の下旬に世界各国の人身売買に関する報告を発表している。めちゃ網羅的。もちろん日本も含まれている。国名のアルファベット順に並べ、日本はジャマイカJAMAICA)のあとヨルダン(JORDAN)の前に記述されている。その冒頭の一文は次のとおり。

 強制的な労働や性労働の対象として違法に売買される男性、女性および子どもにとって、日本はその目的地であり、供給地であり、移動のための通過地となっている国である。(Japan is a destination, source, and transit country for men, women, and children subjected to forced labor and sex trafficking.)

 例の『拒否できない日本』なんかを読んだりすると「よその国に対していいようにあれこれ文句つけよって」みたいな気にならないでもないが、彼らは他国への口出しを、その関心と能力の及ぶ範囲すべてにおいてやっているのであるなあということが、こういうのを読むと(いや、全部は読んでません)ひしひしと伝わってくる。ちょっと日本には真似できないと思わざるを得ない。…このくだり、二重否定が多く歯切れ悪し。
 いや、そうでもないかも知れない。内容がわからなくったって朗々と誦することができるのを身上とする彼ら/彼女らであってみれば、「相手の身になって考える」という単純な(と一見思われる)日本語さえ、内容などわからなくとも唱えるだけで十分にありがたい言葉である、という可能性は…やっぱ、あるんじゃないかな。…「弁士注意!」
 あらためて確認しよう。我々は、先人の肩の上に乗りつつ先人の尻ぬぐいをしながら生きていくのである。…過去は存外、捨てたもんじゃないかもよ、とでも言ってみよう。
 日本の給与所得者の受けとっている給与の幾ばくかは「口止め料」名目のものが入っているのかも知れない。パンとサーカス?…ひきつづき要検討。…てなことを考えていたら見つけてしまった。そこまで言っちゃうかな−。もう中毒状態になっている現地の判断能力は失われている、ということなのかな。
 週末のうちにやっつけておこうと思っていたことが、ホントにおおよそかたづいた。がんばったなー。もとよりさほど高いハードルを設定したワケではなく、その意味では「がんばってその程度なの?」となるかも知れないのだが、まあ、所期の目標をクリアできたのは単純にめでたい。善哉!