長々と電車を乗り継いで奈良へ。全史料協近畿部会の会議で奈良県立図書情報館へ。情報館前から望む佐保川の桜並木。…川は全然見えてないが。

 ○○県史とか○○市史とか、これまで自治体史と言えば歴史研究の専門家が自治体から委託を受けて執筆する大部のものと相場が決まっていたが、三重県亀山市この取組みはなかなかおもしろい。これで記事の要所要所に古文書の現物画像(やテキスト起こし)などへのリンクが貼られるようになれば、現場に出向いての調査のための下調べも相当念入りにできるようになるだろう。東京大学史料編纂所が公開している「入来院家文書」みたいなしくみとの連動も可能なはず。執筆陣も原稿がウェブ公開されるとなれば緊張感もこれまた一入に違いない。今後の自治体史編纂は、こういう方向に行くのかも知れない。…それを紹介する新聞記事の写真に写っているモニタは、…世界の亀山ブランド、かな。
 強いられた状況に自分が毅然と耐えていくのは得意、状況を開いていくためのエージェントを選び出すのは不得意、というのでどうかな。…貧富の問題だけじゃないような気がしてきた。