昼から争議、もとい、葬儀。ばあちゃんが足を悪くするまで楽しく通っていたという女人講の仲間が大勢(真宗大谷派)。そのあと黒塗りの霊柩車につづいてマイクロバスで火葬場へ。バスのなかから目印になる煙突を探していたが、着いてみれば高い煙突のない、低層の建物だった。
 棺を釜におさめ、お骨になるまでしばらく待機。自販機で買った紙コップのコーヒーを持って建物の外で一服。昨日につづき風は強いがキレイな青空。ぼんやり眺めていると、建物の隅の方からぼふっと黒煙が。おー、これがばあちゃんの煙であるかー、と、強風でまっすぐ上に上がっていかないのを幸い、近くまでいって浴びてくる。…実際には、釜は7基あったので、他人さまのも浴びてしまったかも知れないが。まあ、そこには目をつぶる。
 お骨あげをすませて再びマイクロバスに乗り、行きとは別ルートで斎場に戻る。この日のうちに初七日をすます。通夜でも葬儀でも、特に悲しいというわけではなく、いいばあちゃんやったなー、10年近く前になくなったじいちゃんも、いいじいちゃんやった、このばあちゃんとじいちゃんの孫でよかったなー、とつくづく反芻する。さらに場所を移して残った者で晩ご飯をして、あわただしく新幹線へ。
 黒い煙はおそらく重油かなにかによるもの。その後しばらくして煙から色がなくなった。というか、煙が見えなくなった。見えなくなってからも小一時間はあったから、藤吉が吸い込んだのはただの油の煙かも知れない。とは言い条、鰯の頭も…でござる。
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 木曜に亡くなり、金曜のバタバタを経て土曜に通夜、日曜に葬儀と、最後までまわりへの配慮を怠らない大したばあちゃんであった。南無阿弥陀仏