来月7日、えずけん にて見学会を開催します。めったに触れることのない最先端、目の肥やしにして参りましょう(ほぼ関係者向けアナウンス)。→こちら
ちょいと前の毎日新聞で、精神科医の斉藤環さんが「職のない若者は、欧米ではホームレスになり、日本では引きこもりになる」みたいなことを書いてらして、それを神戸大での研究会の時に持ち出したところ、あちらの事情をよく知った参加者(K氏)がフランスの話をご披露してくれた。以下、ちょいと間が空いたので藤吉の潤色を含んだ会話の再現。…
K:一定の年齢に達したら親の家を出て自分で暮らしていくわけですね、フランスなんかだと。だからそもそも親の家で引きこもる、ということがない。
F:子どもが失業してホームレスとかになっちゃっても、あんまり助けないんですか、親は。
K:まあ…助けないようですね。
F:嘆きもしない?
K:それはどうでしょうね。喜びはしないと思いますが、だからといって手をさしのべるということはないみたいですよ。
…どこまで一般化していいものか判断に戸惑うが、ずーっと前に首相在任中のマーガレット・サッチャーさんのコメントを思い出した。彼の兄弟だかなんだか(もう忘れてしまった。とりあえず近い肉親)が自動車ラリーか何か、まあ危険のともなう競技に参加して行方不明になったのか事故にあったのか(わはははは、なんていい加減なんだ!)、それを取り上げて記者会見での場で記者から「さぞご心配でしょう」のような質問を受けて彼女のいわく「私は心配しますが、しかし、彼の人生は彼のものですから」という趣旨の受け答えをしていたと、これまた小さな新聞記事で読んだときに「恐るべし、アングロサクソンの個人主義」と思ったのを思い出した(フランス人とアングロサクソンとは完全には重ならないですが)。
子どもや親兄弟や、身近な人の心配をするってのは、まあ人情なんでしょうけどね。とりわけ親が子どもの心配をするってのは、時によったら「いい大人になってるのに心配しなきゃいけないような子どもを育ててしまった能力不足の親だとまわりから見られるかも知れない自分(「のみのピコ」みたいやろ。ちと違うか)」を心配してるだけだったりするかも知れないですね。やめとけ!ってなもんだ。