思いつきで突っ走ってあとにぐちゃぐちゃと禍根を残すってのはあそこのお家芸なのかも知れないよ。熱意とやる気に距離をおけ。
 再び木下敏之さんのメルマガより。地の不利を地の利に転化した夕張でのまちづくりの取り組みを村上智彦ドクターが紹介しておられます。…そういえば、最近よく耳にする「限界集落」という言葉ですが、この言葉を流布させることで「タダでさえほっとけない年寄りなのに、そんな不便な土地にしがみついてもらっちゃ困る!」という雰囲気を国内的に醸すという企みを担った言葉ではないかという観測が出ています。状況への対応として、立ち向かうというのが目につくやり方ではありますが、日本には古来より逃散(ちょうさん)という行き方もまたポピュラーです。「便利」な(誰にとって?)まちなかの施設に収容されるよりも、「不便」など田舎で死蝋化してやるという覚悟を持っておられる方々は、それなりの潜在人口に達するのではないかと推察します。
■■ここから転載

◇ 2.村上智彦が書く、今日の夕張希望の杜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
<メタボビートキャンプin夕張 >
 昨年の10月に夕張での新しい試みとして、NPO法人イムノサポートや夕張リゾートと協力してメタボ改善ヘルスツーリズムツアーを開催しました。
 夕張の環境を生かし、安全で健康的な食材、歴史、健康を学ぶといった企画です。大学、観光会社、地元のホテル、医療機関が協力して企画された新しい形の町興しだと思います。
 食材は大学の栄養学の教授と地元のシェフが北海道の素材にこだわり、カロリーを抑えて美味しい料理を1カ月以上かけて練り上げました。
 メニューの一例として、さらさらレッドと呼ばれる北海道産の玉ねぎを使ったスープカリーやフランス料理のコースや一皿80kcalのバイキング等がありました。
 温泉も入浴のために専門の医師が安全で効果的な入浴方法を指導します。運動もインストラクターやヨガの先生が指導し、運動の中には露天掘りの石炭をつるはしを使い自分で採取して、自分で掘った石炭を燃料に野外で料理を作るといった企画もありました。
 我々はメタボリックシンドロームに関わる検診をして指導をしました。
 元々「健康づくり」とうのには暗いイメージがあります。我慢、節制、根性等、医療機関というのは本来病気を探すところで、利用者の楽しみといった事には縁遠い場所です。
 その点旅行やリゾートのプロは利用者の楽しみや満足には長けている訳ですから、彼らと協力することで「楽しみながら健康作りをする」事が可能ではないかと思いました。
 実際に東京を中心に都市部の方が10人以上参加されました。
 いくら箱モノを作ってもディズニーランドには敵いませんが、環境だけは北海道の一番の財産です。これを生かして健康をテーマに町興しができたら嬉しい限りです。
 春先には杉の木が1本もない夕張の環境を生かして、「花粉症ツアー」を企画しています。都市部で杉の花粉症に悩む方を招いて、マスクをとり北海道の大自然の中で過ごしていただき、安全な食材を楽しんでもらい、汗を流して温泉を楽しみ健康を意識していただくといった内容です。
 せっかく北海道へ来て観光するのでしたら、ついでに環境や健康も楽しめたら嬉しいのではないでしょうか? おそらく日頃のストレスがかなり軽減される良い時間を過ごせると思います。
 実はこれらのツアーは企画側の我々も随分楽しんでいて、地域の良さを再認識したり、利用者の方が楽しんでいる姿を見ることは職員にも良い刺激となります。
 具体的になりましたらお知らせしますので、興味のある方は是非ご参加ください。
医療法人財団 夕張希望の杜
理事長 村上智彦
[ http://www.kibounomori.jp/ ]

■■転載ここまで