山上13℃、冷え冷えした曇り。午前中の山内放送で、ヘリポート付近に熊徘徊と。
 橋本治『権力の日本人』講談社)を読んだ、と、半年ほど前に書こうとした。書こうとして、次に読み始めた本につり込まれ「これを読んでから」と思ってようやくその「次の本」、広瀬隆『赤い楯1〜4』集英社文庫)を読み終えた。前者を読み終えた直後には「これにはウォルフレン『人間を幸福にしない日本というシステム』(毎日新聞社)も下敷きになってるかな」などと書こうとしたのだが、読み終わってみると後者もけっこうなきっかけになってるかも(往年の映画好きには神経を逆なでされかねないような記述がちりばめられているし)、などと思い始めた。某日某所での研究会でボランティアの話題が出たとき某先生の「アメリカなんて、国自体がボランティアみたいなもんだしね」なる発言にいたく感心したことがあって、今回の広瀬本であらためてこの発言の含蓄に触れた感がある。
 夕方、院生さんのご来訪。ずっとコンピュータアートのお仕事に携わっておられ、それに一旦の区切りをつけてお山に登ってこられた方。なんかねー、すごい人材ですよ。こういう人材を生かせるような高野山であらまほし、だな。