この日と翌日と、国文学研究資料館アーカイブズ研究系の研究プロジェクト下準備の会議に参加。これまで歴史資料というのは、たとえば庄屋文書などであれば個人の家に伝えられていることもあるし、官立私立にかかわらず大学や史料所蔵機関に保管されている場合でも、それを閲覧するのはよっぽどの歴史研究者であることが多かったのだが、基本的にはコンピュータやインターネット技術の進展とともに、より多くの人にアクセス可能な利用形態が模索されている。それが史料のデジタル画像化であったり、検索手段の電子化であったりするのだが、こういう動きを今後どのようにプロモートしていくか(いけるか)という課題に(資金も人手も潤沢とはいえない)高野山大学がどうかかわっていけるかについて考えた。特にウェブ上での発信という場合にはいろいろな意味で「標準化」ということが念頭に置かれなければならない(でなければいたずらに煩雑なしくみなってしまう)。従来は「職人芸」的な色合いのあった史料群の解析を「標準化」するとはどのようなことなのかを考えないといけないが、これは荷の重い仕事なりけり。