公開研究会「日本のアーカイブズの電子的検索手段のために」に参加。素人にはついて行きかねる内容もあったが、夏に本学で実施した「寺院文書目録データの電子化」作業に新たな展望を加えるものだった。日本史の世界では(特に研究成果を海外に向け発信する場合には)、これまで和暦←→西暦の相互変換が困難なハードルとしてそびえていたそうだ。それを解消するようなしくみが駿河台大学文化情報学部の研究者によって開発され、ほぼ完成に向かいつつある。西暦といってもグレゴリオ暦←→和暦変換のしくみなので、1582(天正10年)以降に限られるそうだが、それ以前のユリウス暦時代についても着々と準備が進められているようだ。エクセル上で簡単に利用できるもので、リリースされれば画期的。ウェブ上には年号変換のフリーソフトも出回っているが、多くは年代特定にとどまりこちらは日付まで(史料に明記されてさえいれば)確定できるのが強み。フロアからは中国王朝の年号、満州国の年号なども含まれればアジア関係史の分野でも活用されるのではないかと期待が寄せられた。